プロ棋士で19歳の藤井聡太竜王が3月9日に行われた順位戦B級1組の13組最終戦で勝利を納め、19歳8ヶ月で史上最年少記録の21歳2ヶ月を更新しました。
プロになってからの藤井聡太さんの勢いは全く収まりません。
最年少名人獲得の可能性もある
藤井聡太さんは3月9日に行われたB級1組の順位戦で佐々木勇気さんに勝ったことで順位戦A級に昇級することが決まりました。
佐々木さんにはプロ成りたての公式戦29連勝がかかった対局で一度負けているので今回はあの時の悔しさを晴らすことが出来たのではないでしょうか。
A級に昇級してリーグ戦で戦績1位の棋士になれば名人に対する挑戦権を得られ、そこでも勝利できれば名人の称号が得られます。
リーグ戦で挑戦権獲得に向けての抱負として藤井聡太さんは「今期がけっこう課題が多かったと思うので、しっかり振り返って来期、挑戦権争いに絡めるように頑張りたいと思います」とコメントしていて最年少名人の獲得に意欲的です。
昨年2021年には卒業まで残り約1ヶ月という時期に高校を自主退学し話題となりました。
卒業まで残り僅かであっても少しでも将棋に専念したいということで本人の将棋に対する覚悟がとても伝わりました。
それほどの覚悟とストイックさが順位戦A級の昇級という今回の結果に繋がっているのですね。
これからも厳しい戦いになるとは思いますがまた驚くような結果を待ち望みたいです。
それでは藤井聡太さんの将棋人生を振り返ってみましょう。
藤井聡太さんのプロフィール
名前:藤井聡太(フジイソウタ)
生年月日:2002年7月19日(19歳)
出身:愛知県瀬戸市
血液型:A型
プロ入り:2016年10月1日(14歳2ヶ月)
出身高校:名古屋大学教育学部附属高等学校(中退)
藤井聡太さんが注目され始めた理由
藤井聡太さんがスポットライトを浴び始めるようになったのはプロになる以前からでそのきっかけが小学6年生の時に出場した詰将棋解答選手権大会です。
詰将棋解答選手権にはアマチュアが出場する「初級戦」、「一般戦」とプロも出場する「チャンピオン戦」があり、藤井聡太さんはプロになる前の小学6年生でチャンピオン戦に出場し、優勝という結果を納めたのです。
当時この大会には過去6回の優勝経験のある宮田敦史さんやA級棋士の広瀬章人さんも出場しており並み居る強豪たちを抑えて完答で優勝したのです。
もちろんプロも出場される大会なのでかなり注目される大会ではありますがそんな大会で小学6年生の藤井聡太さんが優勝したのは常軌を逸していますよね。
その後毎年勝ち続け2019年には16歳で5連覇を達成して異次元の強さを証明しています。
プロ入り後の驚異的な活躍
藤井聡太さんは史上最年少の14歳2ヶ月でプロ入りを果たしていてそれまでの最年少プロ入り記録は加藤一二三さんの14歳7ヶ月でした。
驚くべきは年齢だけでなく藤井聡太さんはプロ入り後まもなくして公式戦で29連勝という30年間破られなった連勝記録をプロ入り1年未満で達成してしまったのです。
ちなみに連勝記録を29勝でストップさせた佐々木勇気さんは、内容重視では藤井さんには勝つことはできないと思っていたそうです。
さらに朝日杯というトーナメント戦でも17歳で出場し初出場ながらに準決勝で羽生善治さん、決勝で広瀬章人を破り優勝し翌年も準決勝で行方尚史さん、渡辺明さんを破り羽生善治さん以来の2連覇(最年少記録)を達成しています。
タイトル戦のように年に1回挑戦者を決めて行う防衛戦とは異なり1回戦から勝ち進んで優勝を目指す朝日杯で2連覇するということは将棋界で偉業なことです。
朝日杯はまだ15回しか行われていない新しい大会ではありますが連覇を果たしているのが羽生善治さんと藤井聡太さんの2名のみなことを考えると相当ハイレベルな大会であることが分かります。
藤井聡太さんについてのまとめ
・プロ入り前から詰将棋解答選手権のチャンピオン戦で小学6年生で優勝し注目を浴びる。
・最年少でプロ入りを果たし公式戦で29連勝という30年破られなかった記録を更新する。
・順位戦B級1組で1度負けた佐々木勇気さんにも勝利しA級に上がることで来年度の名人獲得も視野に入る。
藤井聡太さんは若くして歴戦の棋士たちと渡り合っていて誰もが認める才能を持っていることは間違いありません。
彼の凄いところは天才的な才能を持ちながら卒業まで残りわずかの高校を自主退学して将棋に専念できるほどストイックになれるところです。
名人になるのはもはや時間の問題であると思うので今後の活躍にも期待したいですね。
コメント